「見える化」ってどんな事を行うの?
そんな疑問にお答えします。
☑記事の内容
- 「見える化」って何?
- 「見える化」を進めるための5つのステップ
- 「見える化」の先にあるものは?
私は自動車メーカーの工場で改善活動の指導を10年以上行ってきました。実績を金額に換算すると1億円以上の改善を行なってきたいわゆる改善のプロです。
そんな私が解説します。
「見える化」って何?
「見える化」とは目で見る管理を行えるように改善することです。
様々なことを「見える」ようにすることで情報を共有することができます。
特に、良い状態から外れた場合を「見える化」することが多いため、業務の問題点を顕在化させる効果があります。
問題点が顕在化することで「何とか問題を解決しよう」「管理者に連絡しよう」といった行動を促す効果があります。
「見える化」を進めるための5つのステップ
「見える化」を行うためのには以下のステップで進めていきます。
- 目的を明確にする
- 5Sを行い現場を整える
- 判断の基準が誰にでもわかるようにする
- 異常時の対応ルールを決める
- 根本的な原因への対策と水平展開を行う
目的を明確にする
「見える化」を行う目的を明確にします。
何を、誰に対して、どのように「見える化」するのかを明確にすることが最初のステップになります。
目的を明確にすることで、参加メンバーや作業者の当事者意識が高まります。
5Sを行い現場を整える
「見える化」に取り組む前に5Sを行います。
整理整頓がされていない現場では「見える化」に取り組みたくても不要なもので問題点が埋もれてしまいます。
整理・整頓・清掃を中心に5Sを進めていきましょう。
判断の基準が誰にでもわかるようにする
「見える化」を進めていき、判断基準が明確にわかるようにします。
物の置き場を白線で表示することで、ずれたり返却されていない場合は異常と判断できます。
「見ただけ」で判断ができるように工夫を行い「見える化」を進めていきます。
異常時の対応ルールを決める
「見える化」で管理を行っていて異常が発生した場合のルールを決めます。
また、決めたルールは職場メンバー全員へ展開し徹底します。
この異常時のルールを明確にしておかなければ、せっかく@「見える化」で異常に気が付いても行動につなげることができません。
根本的な原因への対策と水平展開を行う
「見える化」での管理を行い、異常が発生した場合はその根本的な原因を追究し対策を行います。
実際に行った異常への対策や原因、処置方法を記録し、現場メンバーへ展開します。これにより現場メンバーの当事者意識を育てるとともに、過去事例から学ぶことでのスキルアップを促します。
「見える化」の先にあるものは?
「見える化」を行うと現場はどうなるのか?と考えて行動することが大切です。
「見える化」は業務の問題点を顕在化させるため問題意識や改善意の高いメンバーが多い場合は現場の改善や維持管理が進むことでしょう。
あくまでも「見える化」は維持管理や問題の顕在化のための手段であることが重要です。
「見える化」を行うことで何に変化をもたらしたいのか?を十分に考え取り組むことが大切です。
「見える化」が「見せる化」になってしまわないように十分注意しましょう。
まとめ
記事のまとめです。
- 「見える化」とは目で見る管理に改善すること
- 「見える化」を進めるための5つのステップ
- 目的を明確にする
- 5Sを行い現場を整える
- 判断の基準が誰にでもわかるようにする
- 異常時の対応ルールを決める
- 根本的な原因への対策と水平展開を行う
- なぜ「見える化」を行うのか意識する
「見える化」について解説しました。
「見える化」には細かいテクニックや様々なアイデアがありますが、今回は大まかな進め方を説明しました。
まず取り組んでみましょう。その効果を実感してみることで、さらなる改善につながります。