会議を開催したいけど、、、どうやってするの?
そんな悩みにお答えします。
☑記事の内容
- 会議を開催するための10の「やるべきこと」
- 会議の目的は理解できていますか?
- 会議最中に気を付けたいこと
私は自動車メーカーの工場で改善活動の指導を10年以上行ってきました。実績を金額に換算すると1億円以上の改善を行なってきたいわゆる改善のプロです。
そんな私が解説します。
会議を開催するための10の「やるべきこと」
会議を開催する開催者=司会者として「やるべきこと」をまとめました。この「やるべきこと」に沿って会議を準備、進行、フォローすれば会議の成功は手に入ったようなものです。
- 資料、アジェンダの準備
- 参加者へ呼びかけ
- 参加者へ再度呼びかけ
- 本日のアジェンダの確認
- 会議のルール、役割の確認
- 議題を消化していく
- 進行の時間を守る
- 継続検討は最終手段とする
- 決定事項の総括
- 決定事項及び議事録の共有
資料、アジェンダの準備(会議前)
会議の下準備をやっておくことで開催者(司会者)の本気度合いが伝わります。これにより会議に真剣に取り組んでもらうことができます。
会議開催当日までに、会議に必要な資料やアジェンダを作成し事前配布しておきます。また、この時に一読をお願いしておきましょう。
会議開催当日は参加者全員分の資料、ペンの用意、ホワイトボードへの書き込み等を参加者が入室する前に済ませます。
参加者へ呼びかけ(会議前)
会議の参加者の選定が終わったら参加者へ会議の参加を呼びかけます。
- 会議の日程
- 進行表、資料の送付
- 会議の目的
- 参加者一覧
- 司会、議事録係の決定
- 資料の確認と会議の内容への答えの準備依頼
日程調整はこの時点で完了させます。また、事前に資料を配布することで会議前にしっかり考え答えを持った状態で参加してもらうように徹底します。
参加者へ再度呼びかけ(会議前)
会議開催の前日には改めて参加者に連絡します。
資料を確認していない参加者がいる可能性があるため、会議資料を再度添付しておきます。
本日のアジェンダの確認(会議中)
会議の最初に進行表を配り、議題の確認を改めて行います。
会議のルール、役割の確認(会議中)
会議のルールと役割を議論開始前に周知します。これにより参加者の方向性を統一することができます。
- 司会・議事録の作成担当者
- 議事録の共有・保管方法について
- 発言は自由性か挙手性か
- 会議の目的は何か
- 良い会議(目指す会議)の定義の周知
議題を消化していく(会議中)
会議を進行していき議題を消化していきます。
この時にホワイトボードに板書している進行表を消し込んでいきましょう。進行度合いが目に見えることは、参加者として安心材料になります。
進行の時間を守る(会議中)
スケジュールに遅れが出ている場合は「時間に遅れが出ています」と口に出しましょう。積極的に時間を守り会議を進行するためには必要です。
ただし、意見がまとまる寸前等には時間が遅れることをよしとする場合もあります。
h3継続検討は最終手段とする(会議中)
会議で答えが出せずに継続検討とするとその答えが出ることはほとんどの場合ありません。必ず未解決事案になります。
極力その場で結論が出るように進行していきます。継続検討になった場合は会議の準備や議題の選定に問題がある場合がおおいので次回の会議にまでに見直しておきます。
決定事項の総括(会議中)
会議で決定したことを確認します。
決定事項の内容、担当者、予算、期日、場所などを確認します。その効果や進捗の確認方法も明確にしておく必要があります。
後で問題が出ないように必ず参加者全員の合意を得ることが重要です。
決定事項及び議事録の共有(会議後)
会議の内容を議事録にして共有します。
会議の目的は理解できていますか?
会議を開催するときに大切なのは目的をはっきりさせることです。目的が不明確だとすべてがグダグダの失敗会議になってしまいます。
会議の目的は大きく3つあります。どれに該当するのかを明確にすることで会議の方向性が定まります。
- 「意思決定会議」何か行動を決めることを目的とする
- 「議論会議」提案や意見出しを目的とする
- 「共有・確認会議」コミュニケーションを目的とする
「意思決定会議」何か行動を決めることを目的とする
「意思決定会議」は意見をまとめ、実際の行動まで決めてしまう会議です。一番多いパターンの会議です。
集約し、結論を出したことに対し、どの様に行動するのかを具体的に決定します。内容、担当者、予算、期日、場所、など即行動できるレベルまで決定できればその会議は成功と言えるでしょう。
やることは決まったけど、ぼんやりとしな内容であれば、「決まったけどやっていない」という事態に陥ってしまいます。
実際に行動できるレベルまで決定することを目的にして会議の準備、進行を行うようにしましょう。
「議論会議」提案や意見出しを目的とする
「議論会議」は提案や意見を出すことを目的とします。「5件の新製品アイデアを考える」や「~~について100件意見を出す」といったことが会議のゴールになります。
この会議で出た提案や意見をもとにその後の業務が進むので件数だけでなく内容も重要となってきます。
より良い意見、提案を引き出すためには各人の日常的な取り組みも重要ですが、進行役の手腕にかかっている部分もあります。
進行役は「意見や質問の深堀り」、「相手の意見の内容をオウム返しで確認するリフレーミング」、「意見があるが言い出せない人への気配り」等の基本的なスキルを磨くようにしましょう。
「共有・確認会議」コミュニケーションを目的とする
「共有・確認会議」はコミュニケーションを目的とします。コスト意識が高い会社であれば禁止されている場合もあるそうです。
メールやチャットなどのコミュニケーションツールの発達でほとんどの情報共有や確認作業はオンラインで可能になりました。
どうしても顔を見ながら共有したい、補足的な内容が複雑でオフラインでないと難しいといった場合に開催します。
参加者の理解度を目標に設定して開催し、会議を開いて共有・確認を行う意味を明確にしましょう。
会議最中に気を付けたいこと
会議中に気を付ける(失敗の原因となる)ことについて解説します。
- 正確性に欠ける情報や断片的な情報をもとに議論をする
- 「できないこと」と「やりたくないこと」が混在している
- 決定権のない内容についての議論をする
- 話が拡散しすぎてまとまらなくなる
正確性に欠ける情報や断片的な情報をもとに議論をする
正確性に欠ける情報について議論してもよい答えが出るなずもなく、会議が迷走してしまいます。
特にネガティブな内容は尾ひれがついて不正確になりがちです。噂や裏の取れていない情報で議論することは避けましょう。
「できないこと」と「やりたくないこと」が混在している
「難しいです」「できません」といった発言や意見には「できないこと」と「やりたくないこと」の2つの意味があります。この2つは混同しないようにしましょう。
「できないこと」は技術的やコスト、工数的といった客観的視点から不可能なことです。これは「どうやればできるか」を考える必要があります。
「やりたくないこと」は発言者の主観的視線からの意見です。業務上妥当な理由がなければただのわがままです。会議で発言する内容ではありません。
決定権のない内容についての議論をする
参加しているメンバーに決定権がないような話に発展し議論してしまうような場合です。
担当者レベルの会議で役員レベルの決定事項を議論するといった場合や監督者レベルの会議で現場側の意見を推測して議論するなどです。
現在の参加者で決めるべきなのか?という視点を持つことも重要です。
話が拡散しすぎてまとまらなくなる
話が多方向に及び収集がつかなくなる場合です。
このような場合は司会者のリードで「○○を実行するべきか、否か」といった2択に制約ましょう。これにより意見の集約ができるようになります。
多少強引と思われがちですが、会議の目的を意識してこそのパワープレイです。時間だけが過ぎて結果が出ない事にならないための必要な措置です。
「賛否両論あるから決定しない」とならないようにしましょう。
これらの問題は会議のマナー違反でもあります。その断片が会議の最中に出てきたら「それは~~ですので今回は議論しません」と厳しくけん制することも必要です。
まとめ
記事のまとめです
- 会議を開催するための10の「やるべきこと」
- 資料、アジェンダの準備
- 参加者へ呼びかけ
- 参加者へ再度呼びかけ
- 本日のアジェンダの確認
- 会議のルール、役割の確認
- 議題を消化していく
- 進行の時間を守る
- 継続検討は最終手段とする
- 決定事項の総括
- 決定事項及び議事録の共有
- 会議の目的大きく3つ
- 「意思決定会議」何か行動を決めることを目的とする
- 「議論会議」提案や意見出しを目的とする
- 「共有・確認会議」コミュニケーションを目的とする
- 会議最中に気を付けたいこと
- 正確性に欠ける情報や断片的な情報をもとに議論をする
- 「できないこと」と「やりたくないこと」が混在している
- 決定権のない内容についての議論をする
- 話が拡散しすぎてまとまらなくなる
会議について解説しました。
会議が嫌いな人は結論が出ない、議論が拡散してしまうなどの失敗体験から嫌いになっているのではと思います。
また、会議の参加メンバーを極限まで削ることを意識しましょう。参加したのに発言しない人がいた場合は参加メンバーが多すぎたと反省して次回の会議に活かしましょう。