ISOってなんだろう、、、?
そんな疑問にお答えします。
☑記事の内容
- ISOとは?
- ISOと実務の関係性
- ISOをなぜ取得するの?
私は自動車メーカーの工場で改善活動の指導を10年以上行ってきました。実績を金額に換算すると1億円以上の改善を行なってきたいわゆる改善のプロです。
そんな私が解説します
ISOとは?
ISOとは(国際標準化機構)の略称で、ISO規格と呼ばれる規格制定する非政府機関です。
ISO規格とは、国際的な取引をスムーズに行うために製品やサービスに関しての基準となるものです。
身近な製品そのものに対する規格としては「ねじ ISO68」「カードのサイズ ISO7810」「非常口のマーク ISO7010」などがあります。
日本の工業規格であるJISと混同しないようにしましょう。
製品そのものではなく、「仕組み」についてのISOも存在します。
企業など、組織の品質活動や環境活動を管理するための仕組みについての規格で「マネジメントシステム規格」と呼ばれています。
現場でISOとなると、このマネジメントシステムのISO規格のことである場合がほとんどです。
「品質マネジメントステム ISO9001」や「環境マネジメントシステム ISO14001」がこれに該当します。
また、ISO9001やISO14001を翻訳し、日本の規格として発行されているJIS Q9001やJIS Q14001があります。
ISOと実務の関係性
マネジメントシステムの規格であるISO9001やISO14001は実務と大きな関係があります。
なぜならマネジメントシステムは業務の「手順」や「規定」を実際に運用するための責任・権限を体系的にしたものだからです。
例として、ISO 9001 品質マネジメントシステムと業務の係りについて考えてみます。
ISO 9001 品質マネジメントシステムを取得している工場や企業には品質を確保するための仕組みができています。
実務で使用している帳票類や手順書などはISO認証取得の際に見直され、整理作成されているはずです。
手順書に沿って作業を行い、適正な測定機器で測定し良品を生産していく。そんな普通の業務もISOの品質管理のおかげだったりするのです。
こういったように手順を正しく整理し、要求事項をクリアしている証であるISO認証を受けている事業所の業務は深く係わりあっているのです。
ISOをなぜ取得するの?
ISOの取得目的は大きく3つです。
- 第三者の証明による社会的責任の獲得
- 第三者視点からの問題点の発見
- 定期的な審査による継続的な改善
認証取得により、これらの目的を果たすと国内での信頼を獲得できます。さらに国際規格ですから国際的に信頼が得られ、海外へ製品やサービスを輸出する際にも相手の信頼を得ることができます。
第三者の証明による社会的責任の獲得
「ISOの認証機関」という外部の第三者から証明(認証)を得ることで組織の内外に説明責任果たすことができ、社会的信頼を得ることができます。
第三者視点からの問題点の発見
ISOマネジメント規格では組織を運営、管理するためのに必要な「要求事項」があります。
審査時には第三者がその「要求事項」に適合しているかどうかを確認し、チェックします。
適合しない場合は不適合を是正する処置が必要となります。
このように組織内では気づけなかった問題点を外部からの視点で発見し、是正処置を行うことでマネジメントシステムを改善していくことができるのです。
定期的な審査による継続的な改善
ISOマネジメントシステムの認証を維持していくためには毎年審査を受ける必要があります。
それにより、顧客への商品やサービスの品質を維持し(品質保証)、不良率を低下させ、顧客満足度を向上させるといった継続的な改善が行われます。
まとめ
記事のまとめです。
- ISOとは(国際標準化機構)の略称で、ISO規格と呼ばれる規格制定する非政府機関
- この規格を満たし認証されることが「ISOの取得」と呼ばれる
- ISOの取得目的は大きく3つ
- 第三者の証明による社会的責任の獲得
- 第三者視点からの問題点の発見
- 定期的な審査による継続的な改善
ISOについて解説していきました。
ISOは担当者や事務局メンバーにしか関係がないと思われがちですが、取得している企業、これから取得を目指す企業で働く人全員にかかわってくることです。
日ごろから意識してみることも大切です。