部下との距離を感じて仕事がうまく回らない、、、。
そんな悩みにお答えします。
☑記事の内容
- 部下との距離感を感じる理由とは
- 部下との距離感を埋める方法
- これは無理かもと思ったら
私は自動車メーカーの工場で改善活動の指導を10年以上行ってきました。実績を金額に換算すると1億円以上の改善を行なってきたいわゆる改善のプロです。
そんな私が解説します。
部下との距離感を感じる理由とは
部下との距離感を感じる大きな理由は「仕事への取り組み姿勢」の違いです。
「仕事への取り組み姿勢」が違うと「自分だけが張り切っているかも、、、。」「部下はやる気がない。」などと感じてしまいます。
そのような「不信感」にも似た感情は行動にもでてしまい、部下との距離感を感じるようになってしまうのです。
逆を言えば、同じような「仕事への取り組み姿勢」であれば、目標達成に向けて活動する共同体として自然と適切な距離感を保つことができるのです。
部下との距離感を埋める方法
前項で部下との距離感を感じる理由として「仕事への取組み姿勢」の違いが原因だとしました。
「仕事への取組み姿勢」の違いは改善することができるため、その方法を紹介していきます。
「仕事への取り組み姿勢」なんてその人の価値観だから帰ることができるわけないと思っていた方も、ぜひ再挑戦してみてください。
以下の手順で「仕事の取り組み姿勢」について部下と話し合ってみましょう。
対等に向き合う
部下と話し合うときに多い失敗は「対等に向き合わない」ことです。
「まだ経験が浅いから」「若いから」といった勝手な思い込みで相手を見下してしまうことがあります。
また、逆のパターンとして「いい人」「話の分かる人」を演じるあまり、部下に対して自分を低く卑下してしまうこともあります。
これらの「見下す」「卑下する」といった態度は部下から見透かされたり、軽く見られてしまう原因になるため行ってはいけません。
あくまでも、「人間として対等に」向き合うことが重要です。
相手の本音を引き出す
言いたいこと、伝えたいことがあると、つい自身がしゃべってばかりで相手は黙って聞いているだけといった状況になってしまいがちです。
話し合いの場ですので、部下にもしっかり自分の意見を発言してもらう必要があります。
そのために必要なことは「アクティブリスニング」と呼ばれれる聞き方、聞く姿勢を行う必要があります。
- 共感する
- 相槌を打ち
- 相手の言葉を繰り返す
- オープンエンドクエスチョン
等々
アクティブリスニングには様々なテクニックがありますが、大切なことは相手に話しやすい状況、態度をすることです。
しかめっ面をしていたり、部下の話に興味がなかったりといった状況では「あなたの話を聞きたいんだ」と部下に伝えても、話してくれるはずがありません。
真剣な話し合いの場ですので大げさな笑顔を作る必要はありませんが、相手が話したくなるような雰囲気、きちんと聞いているしぐさを心がけましょう。
安心感をもって話せる雰囲気があってこそ部下の本音を引き出すことができます。
話が一方的にならないようにする
話を一方的にし、これでいいですか?と「はい/いいえ」でしか答えようのない質問を行う人がいます。
これでは質問して相手の意見を聞いているふりをしているだけで自分の意見を押し付けているだけです。
特に上司と部下という関係上、部下は「はい、、、。」と答えるしかない状況といえます。
このように一方的な話にならないためにも、話の要所要所で相手の意見を聞く必要があります。
また、その質問も「はい/いいえ」で答えることのできない質問を行うことで相手の意見を引き出します。
「この状況はよくないよね?」だと「はい/いいえ」で答えることができますが、「この状況をよくするには何が必要だと思う?」と聞くことで相手の意見を引き出します。
反論・批判を受け入れる
話し合いの中で自分の意見に対して反論や批判が出てくることがあります。
どんなに厳しい意見や反論でも「反撃に出る」「不機嫌になって黙り込む」といった態度をとってはいけません。
一度でもそんな態度をとってしまったら部下から素直な意見は二度と聞くことが出来ないと思いましょう。
批判や反論を受けた場合にはまずは「受け止める」ことに徹しましょう。そして自分の素直な感情を開示するのです。
相手の厳しい意見を「受け入れる」のではなく「受け止める」ための方法として相手の意見を復唱する方法があります。
「○○だ」と言われたら、「なるほど○○だと考えているのですね」と復唱します。
そうすることで相手の意見に自然と共感できるとともに、瞬発的な反論したい気持ちを抑えることができます。
「受け止める」の後に素直に「まいったなぁ」「それは衝撃的だ」と自分の感情を表現してみましょう。
単純な方法ですが、ほとんどの厳しい意見や批判はこの方法で受け止めることができます。
「受け止める」を行った後に「相手を理解するためには」を真剣に考えて「受け入れて」行くのです。
以上のような手順で部下と「仕事の取り組み姿勢」について話し合い、改善策を探すことで、その差が改善されていきます。
これは無理かもと思ったら
どんなに話し合いを重ねても、相手を受け入れようと努力をしても「これは無理かも、、、。」と感じる場合もあります。
そんな時は「あきらめる」という選択をしましょう。
「仕事の取り組み姿勢」の差を埋める作業は非常に効果的ですが、その効果にも限界があります。
「これは無理かも、、、。」と感じてしまったのであれば、その感情に従い、「この部下とは距離感がある」という事実を受け入れてそれに合わせた業務を行いましょう。
頑張ればなんとかできるといった「根性論」も素敵ですが、現実は甘くはないのです。
まとめ
記事のまとめです。
- 部下との距離を感じるのは「仕事への取り組み姿勢」が違うから
- 「仕事への取り組み姿勢」の差を埋めるために話し合いをするべし
- 話し合いの重要なポイント
- 部下と対等に向き合う
- 部下の本音を引き出す
- 話が一方的にならないように注意する
- 反論・批判を受け入れる
- どうしても無理と思ったら距離感を縮めることをあきらめる
部下との距離感を感じている上司向けの解説でした。上司と部下といった関係やリーダーとメンバー、班長と班員など様々な関係で距離感を感じることがあります。
その距離感大きすぎるとは職場やチームの一体感を損ねることがあるので注意が必要です。
早めの対処が効果的ですので、距離感が大きすぎると感じた場合は話し合いを開催しましょう。