【部下が無能?上司が無能?】部下が育たない理由とは

上司と部下
Rear view of a businessman talking on the phone on top of the building

部下の育成に悩んでいます、、、。

そんな悩みにお答えします。

☑記事の内容

  1. 【部下が無能?上司が無能?】部下が育たない理由とは
  2. 上司の一生懸命は間違っているのか?
  3. 部下を育てる基本とは

私は自動車メーカーの工場で改善活動の指導を10年以上行ってきました。実績を金額に換算すると1億円以上の改善を行なってきたいわゆる改善のプロです。

そんな私が解説します。

【部下が無能?上司が無能?】部下が育たない理由とは

部下が育たない理由は、

上司に言わせれば「部下の責任だ!!」

部下に言わせれば「上司の責任だ!!」

となってしまっていることが多いようです。

しかし、基本的には「部下が育たないのは上司の責任」なのです。

なぜなら、上司の業務内容には「部下の育成」も含まれているからです。

部下が育たない理由から、部下を育てることに大切なことを解説していきます。

部下が育たない理由

  1. 目的の説明がない
  2. ゴールイメージの共有がない
  3. 仕事を任せず上司がやってしまう 
  4. 仕事を細かく教えすぎ 
  5. 部下のことを受け入れない、認めない、褒めない
  6. 部下に努力の意思がない
  7. 部下は努力しているが身についていない

目的の説明がない

目的もなく仕事を任せては部下を育ちません。

業務の任せ方が「3日後に納品予定だからやっておいて」指示だけになっている場合です。

業務を任せる側が「なぜこの仕事をやるのか?」という目的を十分に説明することが大切です。

「ただ任された仕事をこなす」のと「部門の目標達成に向けた一部を担っている」のでは部下の受け取り方や仕事への姿勢は変わってきます。

部下の仕事への姿勢の変化を促すためにも目的を伝えることが必要です。

ゴールイメージの共有がない

経験の浅い部下は全体のゴールイメージが理解できていません。

上司であるあなたはゴールイメージから仕事を分配しているので理解できています。

このギャップを埋めないと部下を育ちません。

ゴールイメージを共有することこのギャップを埋めていきます。

部下の判断軸を育てるためにもゴールイメージの共有が必要です。

仕事を任せず上司がやってしまう 

部下の代わりに仕事をやっていたのでは部下は育ちません。

仕事ができる人が上司になった場合に「自分がやったほうが早いし正確だ」とやってしまうことが多いです。

上司は失敗のリスクを受け止め部下に適度な仕事を任せましょう。

主体性を育成していくために部下に適度に仕事を任せることが必要です。

仕事を細かく教えすぎ 

部下に1から10まで仕事を手取り足取り教えていては部下は育ちません。

「何度も質問されると面倒だ」「失敗されると困る」との意識から仕事のについて、全部教えてしまします。

部下は上司に聞けば何とかなる。と思い自分で考えることを放棄してしまいます。

だからと言って教えすぎないのも問題です。

仕事をしっかりと教えてくれない上司には不信感が残ります。

部下が考える余白を持たせつつ、リスクのあるポイントはしっかり教える、経過を見て適宜フォローするくらいの教え方が望ましいです。

部下の業務推進能力を向上させるためにも適切な教え方をすることが重要です。

部下のことを受け入れない、認めない、褒めない

部下の仕事ぶりについて受け入れない、認めない、褒めないという対応をしていたのでは部下は育ちません。

どんなに稚拙な業務でも努力し、部下の考えがある仕事なら「がんばったな。ありがとう。」と第一声で受け入れ、認めることが必要です。

指摘はその第一声での「受け入れ」の後で行うべきです。

また、部下の成長を少しでも感じれたら素直にほめるべきです。

「お前は半年でこれだけしか伸びていない、○○ができていないからだ」と「半年でこんなに伸びた、素晴らしい。○○を改善すればもっと伸びるはず」どちらが部下の成長を促すと感じますか?

ほとんどの人は後者の言い方と答えますが、実際には前者の言い方をしてしまいます。

部下と接するときはしっかり「受け入れる、認める、褒める」を意識しないと行動に表れにくいのです。

部下のモチベーションや成長意欲を促すためにも「受け入れる、認める、褒める」を積極的に行うことが重要です。

部下に努力の意思がない

部下に問題のウェイトが大きいケースです。

上司として最善を尽くしても部下に努力の意思がない場合は成長を見込みことは困難です。

上司としてできることは意思疎通を通じて努力を促すことです。

部下のモチベーションを管理しつつ仕事の意義を伝えていきます。

部下は努力しているが身についていない

部下に問題のウェイトが大きく見られがちなケースです。

努力していて伸び悩むのは半分以上上司の責任として取り組みます。

技術的な部分や、体系的に抜けている部分をサポートしつつ指摘していきます。

また、社内の教育体系に問題がないかの見直し等も必要です。

努力する部下を成長させるために上司は適切なサポートをすることが重要です。

上司の一生懸命は間違っているのか?

上司は一生懸命部下を育成しようと奮闘しています。

しかし「部下の受け取り方」を考慮しない一生懸命は間違いです。

間違った部下育成の3例です。

  1. 「俺の背中をみて付いてこい」となにも教えないことに一生懸命
  2. 「叱って伸ばす」と部下を起こることに一生懸命
  3. 「俺が部下を育てる」と徹底した指導に一生懸命

この3例とも部下からの受け取り方を考えれば間違っていることが見えてきます。

「俺の背中をみて付いてこい」となにも教えないことに一生懸命

上司自身が教えられた方法をそのまま部下に押し付けるています。

部下からしたら、「何も教わっていない」指示をしない上司にしか見えません。

また、「俺のやり方みて覚えろ」と言葉で伝えたとしても理解されることはありません。

部下は「丁寧に、わかりやすく、適度な裁量を持たせてくれる」教え方を望んでいるのです。

すべては部下の希望どうりとはいきませんが、部下に育ってほしいなら部下の目線で自分を見直すことも重要です。

「叱って伸ばす」と部下を起こることに一生懸命

「叱る」と「怒る」の違いが理解でません。

特に「粗暴な言葉使いで叱る」「感情的に叱る」「大きな声で叱る」はすべて「怒る」と思いましょう。

「叱る」とは相手の欠点を指摘し、改善を促すことです。

「粗暴な言葉」や「感情的」、「大きな声」は必要ありません。

部下は「適切な指摘」と「その失敗に対する的確なアドバイス」を求めています。

部下が「叱られたが、対処法が明確になった。次は失敗しないぞ」と思える「叱り方」が重要です。

「俺が部下を育てる」と徹底した指導に一生懸命

徹底した指導で部下を育てていませんか?部下は「育てる」でなく「育つ」ものです。

徹底した指導が必要な事例もありますが、基本的には「育つ」ことにフォローすることが重要です。

部下の中に自発的な成長意識を芽生えさせ、それを部下と共同で育んでいくイメージです。

徹底した指導で任された仕事は部下にとって「やらされてる仕事」といった受け取り方をしてしまいます。

部下も「やらされている仕事」ではなく「自分がやりたい仕事」を望んでいます。

同じ業務でも上司のアプローチによって部下の仕事への印象をある程度、操作できます。

部下の自発的な成長を考えた適切な指導を行うことが重要です。

部下を育てる基本とは

部下を育てる基本とは部下の目線で考えることです。

部下の育成目標は上司での目線で考えます。

その目標を部下に落とし込んだ時にどう感じるか?を考える必要うがあります。

難易度に応じて部下へのフォローの回数やタイミングの調整が必要になる場合もありますし、部下にとって見えていない目的があることに気づくかもしれません。

部下の目線で育成に必要なアクションを割り出し、上司の目線で育成目標を考えることが重要です。

また。現在の部下は情報へのアクセスが高度化しているため社内独自ルールは嫌悪対象とみなされます。

社内に育成に関する不要、不適切なルールがある場合は上司であるあなたが先陣をきって改革していくことも重要です。

まとめ

記事のまとめです

  • 部下が育たない理由
    1. 目的の説明がない
    2. ゴールイメージの共有がない
    3. 仕事を任せず上司がやってしまう 
    4. 仕事を細かく教えすぎ 
    5. 部下のことを受け入れない、認めない、褒めない
    6. 部下に努力の意思がない
    7. 部下は努力しているが身についていない

部下の育成は部下の目線で行うことが重要です。

部下の育成に悩まれている上司の方は多いと思います。

部下の育成やリーダーシップについては様々な研究がされていますので、書籍等で知識の向上を図ることも重要です。