なぜなぜ分析を行なったけど上手くいかない、、、。
もしかしたら準備不足だったのかもしれません。
この記事を読みしっかり準備を進めて分析してみましょう。
☑️記事の内容
- 【超重要】なぜなぜ分析を始める前の注意点
- 【準備から失敗している⁉︎】なぜなぜ分析の失敗事例とその原因
私は自動車メーカーの工場で改善活動の指導を10年以上行ってきました。金額に換算すると1億円以上の改善を行なってきた改善のプロです。
そんな私が解説していきます。
【超重要】なぜなぜ分析を始める前の注意点
なぜなぜ分析を始める前に準備をしておきましょう。
問題となっている部分の仕組み(構造)や役割(機能)を理解しておこう
分析の前の準備段階で、問題となっている部分の理解をしておきましょう。 特に機械や設備のトラブル原因の追及の場合は必要です。
できるだけイラストにして分わかりやすくしましょう。また、手順や必要な手続きがある場合はそれもイラストにしてわかりやすくしておきます。
特に複数人で分析を行う際は知識レベルが違うと上手く意見が出ません。
事前の準備で問題の部分について知識レベルを合わせると意見が出やすくなります。
問題を整理し、事実をしっかりと掴もう
課題をしっかり見極めましょう。
課題がアバウトでなく明確に捉える
例えば「〇〇が悪い」と問題がおおざっぱに捉えられている場合などは、分析が見当違いになりがちです。
課題は見たままを言葉にする
例えば「〇〇が動かなくなった」としてしまうと前提条件をつけることになり、分析にモレが出てしまいます。
現在どうなのか?をそのまま言葉にしましょう。
知識や経験といったフィルターを通さない
例えば、ネジがついていない製品を見て「ネジが無くなった」でなく「ネジが無い」とするべきです。無くなったは経験上、最初は付いていたというフィルターが作動しています。
あったものが無くなったという前提条件にもとづいているため、元々無いという問題について深堀りが出来なくなってします。
的確かつ具体的な表現をする
例えば、「〇〇が停止する」といった表現では的確かつ具体的ではありません。
どんなタイミングで、どのくらいの頻度で停止するのか的確かつ具体的に表現する事が大切です。
時々電源が入らないスマホの分析を行うときに「電源が入らない」ではなく「時々電源が入らない」と具体的に表現しましょう。
ずっとなのか、徐々になのか、時々なのかなど現象の表現にはこだわるようにすることが大切です。
【準備から失敗している⁉︎】なぜなぜ分析の失敗事例とその原因
良くある失敗例です。その原因と対策方法をまとめました。
失敗①その製品や業務への知識が足りなくて分析が進まない
対策→事前に製品や業務について調べてイラストにしましょう。
「〇〇の製品が途中で詰まる」という問題を分析するには、製品がどのような構造の設備をどの様な通り方で、どの様なプロセスで出てくるのか理解できていないと分析出来ません。
設備説明書を参考にしたり業務フローを確認するなど事前に十分な理解をしましょう。イラストにすることで理解が深まり、モレ、ヌケも防ぐことが出来ます。
失敗②分析が広がり過ぎて要因が多くなりすぎる
対策→分析の対象をしっかり調査しよう。
「〇〇ラインの不良率が悪い」から分析を始めるとそのライン内全ての工程、全ての品質を対象に分析してしまうことになります。
現実問題として多すぎる要因へ全ては対策出来ませんし、その後の維持管理も困難です。
「〇〇ラインのA工程のB製品の印字不良」といった具合に分析する前に細かく調査して分析の対象を絞り込みましょう。
失敗③見当違いな分析結果になってしまう
対策→先入観の入らない表現を意識しよう。
2種類の製品を箱に入れて出荷する際に全て同じ種類の製品を入れて出荷してしまった問題があるとします。
この場合「製品の種類の確認もれ」として分析しまうと製品の種類について理解しているといった暗黙の前提が入ってしまします。
「〇〇製品が2個入って出荷された」と事実を問題にして分析を始めましょう。
まとめ
☑️記事のまとめです
- なぜなぜ分析を始める前には十分に問題について理解ておこう
- 問題はしっかり調査し、適切な表現をしよう
なぜなぜ分析を始める前にしっかり準備しましょう。
慣れないうちはこの記事を参考にしてチェックすることをおすすめします。
- ☑️問題についての知識はあるか?イラストにしたか?
- ☑️課題は具体的か?
- ☑️課題は見たままの表現になっているか?
- ☑️課題の先入観は排除されているか?
- ☑️課題は的確かつ具体的か?
今回はなぜなぜ分析の準備について解説しました。
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