現場リーダーに任命されたけど何をしたらいいのだろう、、、。
そんな疑問にお答えします。
☑記事の内容
- 【経験者は知っている】現場リーダーがすべきこと5選
- リーダーにとって必要なこととは?
- リーダーとして【NG】な行動
私は自動車メーカーの工場で改善活動の指導を10年以上行ってきました。実績を金額に換算すると1億円以上の改善を行なってきたいわゆる改善のプロです。
そんな私が解説していきます。
【経験者は知っている】現場リーダーがすべきこと5選
現場リーダーとしてすべきこと(役割)です。
- 現場とマネジメントのつなぎ役
- 現場資源の有効活用
- 現場の士気向上
- 現場のリスクマネジメント
- 後任者を育てる
解説していきます。
現場とマネジメントのつなぎ役
組織においてのリーダーの役割として現場とマネジメントのつなぎ役があります。
部長やマネージャーなどの上位のマネジメント層の思いや方針といったものを現場へ伝える役目があります。
この時にマネジメント層の言葉のまま伝えてはいけません。
上位の思いや方針を達成するために、現場として何をすべきなのか?どのくらいすべきなのか?いつまでにすべきなのか?など現場目線で表現して伝えることが求められます。
現場の声をマネジメント層に伝える役目もあります。
現場の声を吸い上げて成果は報告し、問題が発生していて自身の権限を越える場合は指示を仰ぐ必要があります。
また、現場に必要なモノやコトへの決済を仰ぐことも必要です。
トップからの指示を現場に伝えるトップダウン的な情報のつなぎ役と現場の状況や成果をトップへ伝えるボトムアップ的な情報のつなぎ役としての役割があります。
現場資源の有効活用
現場のリーダーとしての役割として資源の有効活用があります。
資源とは会社から与えられている経営資源で、「ヒト」「モノ」「カネ」ほかに「情報」「時間」のことです。
この経営資源をどのように活用して与えられた目標を達成していきます。
有効活用するには以下のステップを実行する必要があります。
- ステップ1 業務の進め方を決める
- ステップ2 決めた方法をメンバーに伝える
- ステップ3 決められた通りに行われているか確認する
ステップ1 業務の進め方を決める
現場や、メンバーの意見も聞きながら業務の進め方を決めていきます。
検討すべきポイントは
- 実施することで期日までに目標を達成できるか?
- 具体的で実行可能なのか?
- マイナスの影響はないか?それは対応できることか?
持続可能なことか?
です。
これらを考慮して進め方を決めていきます。
ステップ2 決めた方法をメンバーに伝える
業務の進め方をメンバーに伝えていきます。
教育・訓練と呼ばれる行動です。
メンバーの個性や能力によって教え方や伝え方を工夫する必要があります。
ステップ3 決められた通りに行われているか確認する
できているか、できていないかの結果の確認はもちろん必要ですが、メンバーの理解度についても確認する必要があります。
重要なポイントを理解しているか質問等で確認します。YES/NOでの答えでなくメンバーに内容を話してもらう方法で行います。
必要であれば再度、教育・訓練を行います。
このステップを行い、目標達成に向けて経営資源を活用していきます。
さらなる有効活用を目指して改善活動を推進することも重要な役割です。
現場の士気向上
現場の士気を高く保つことも重要な役目です。
仕事の結果は「能力×情熱」と表現されるくらい気持ちが大切です。
士気を向上させる具体的な方法としては、「目標を定める」「業務の内容が会社の利益のどこにつながっているか理解させる」「企業理念やビジョンを浸透させる」など様々な方法があります。
一番効果的な方法は「リーダーが高いモチベーションを持つ」です。
リーダーの熱量はメンバーに伝わります。
つまりリーダーの熱量(士気)が多い(高い)場合は部下もその状態に近づきやすいのです。
ですので現場の士気を高く保つためにリーダーとして高いモチベーションを保つことが重要です。
現場のリスクマネジメント
現場には様々なリスクがありますが、リーダーとして安全のリスクマネジメントを行う役目があります。
リスクマネジメントとはリスクを想定し、その被害の回避や低減を図ることです。
安全のリスクマネジメントですので、危険を想定し、その危険の回避や提言について考え行動することです。
リスクアセスメント評価を行い、リスク対応を行っていきます。
メンバーの意見を十分に取入れることで現場の細かい危険を吸い上げることができます。
リーダーはは常に安全な職場を目指して行動する役目があります。
後任者を育てる
リーダーとしての業務に慣れてきてら後任者を育てる必要があります。
なぜなら、後任者を育てることは組織全体への貢献になるからです。
特定のメンバーを決め、育成していきます。
段階的権限移譲と呼ばれる方法が一般的です。
メンバーの知識や技能が一定レベルとなったところで実際にリーダーの業務を部分的に任していきます。
この時に決定権などの権限も一緒に付与していくことでリーダーと同等の業務遂行能力が育ちます。
このようにして次期リーダーを育てることも大切な役目なのです。
リーダーにとって必要なこととは?
リーダーとして必要なことはは以下の3つです。
- 定量的な表現をする
- 作業の分類を意識する
- メンバーとのコミュニケーション
定量的な表現をする
リーダーは「定量的な表現をする」必要があります。
定量的な表現とは具体的な数字での表現方法です。「Aより少し大きい」でなく「Aより3センチ大きい」といった表現です。
メンバーへの指示や上司への報告は必ず定量的な表現で行います。
指示や報告を正しく伝えるには必要なことです。
また、メンバーがあいまいな表現をした場合は、定量的な表現にで聞き直すことも重要です。
作業の分類を意識する
リーダーは「作業の分類を意識する」ことが必要です。
実際の作業は「価値を生み出している」「価値を生み出すための付属的なもの」「価値のないもの」に分類することができます。
この内容と比率を常に意識して「価値を生み出している」作業は多くなるように、そのほかは少なくなるように業務改善を進めていくことが重要です。
メンバーとのコミュニケーション
あたり前なことですがメンバーとのコミュニケーションも重要です。
雑談等の日常的なコミュニケーションも重要ですし、業務上でのコミュニケーションも重要です。
特に業務での「ほめる」「叱る」「指示を出す」といったコミュニケーションのスキルは日々向上させていく必要があります。
リーダーとして【NG】な行動
リーダーとしてNGな行動です。
- 上司や会社の悪口を言う
- メンバーがミスしても助けない
- メンバーへ感謝の言葉を伝えない
解説していきます。
上司や会社の悪口を言う
リーダーが上司や会社の悪口を言うことはNG行動です。
なぜならその悪口は「リーダーに従う必要がない」とアピールしていることになるからです。
リーダーの上司はリーダーをメンバーとした組織のリーダーになります。
この上司の悪口を言うことはリーダー自ら組織体系を破壊する行動となります。
当然、上司や会社に不満はあるでしょうが、メンバーの前等では上司や会社の意見に忠実に従い理解している態度が必要です。
また、上司と良好な関係性を築いているリーダーにはメンバーの信頼も集まりやすいです。
メンバーがミスしても助けない
リーダーがメンバーがミスしても助けないことはNG行動です。
うまくいけば褒める、失敗すれば怒るではメンバーの信頼は獲得できません。
リーダーとして必要な行動は、「ミスしないようにサポートすること」はもちろん、「ミスをしたときに率先して助ける」ことです。
メンバーの成果も失敗もリーダーの責任と考えることができていれば「メンバーのミス=自分のミス」と捉えることができ、自然と助けるといった行動ができるはずです。
メンバーへ感謝の言葉を伝えない
リーダーがメンバーへ感謝の言葉を伝えないことはNG行動です。
当たり前のことですが、以外にやってしまっているリーダーが多いです。
今おかれている状況に感謝することが大切です。
メンバーが仕事をしていることを当たり前に思わずに感謝することを心掛けていれば自然に感謝の言葉が出るようになります。
自然に感謝の言葉が出るようになるまでは意識して感謝の言葉を伝えましょう。
まとめ
記事のまとめです
- リーダーの役目は
- 現場とマネジメントのつなぎ役
- 現場資源の有効活用
- 現場の士気向上
- 現場のリスクマネジメント
- 後任者を育てる
- リーダーに必要なことは
- 定量的な表現をする
- 作業の分類を意識する
- メンバーとのコミュニケーション
- リーダーの【NG】行動は
- 上司や会社の悪口を言う
- メンバーがミスしても助けない
- メンバーへ感謝の言葉を伝えない
リーダーとしての基礎的なことについて解説しました。
リーダーの特性や能力によってメンバーの仕事へのモチベーションやストレスは大きく変わるものです。
日々努力して良いリーダーを目指す心構えが重要です。